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基礎研究と臨床研究

「医師の研究」というと一般的には例えばノーベル賞を受賞するような基礎研究のイメージが強いですが、医師が行う研究はそれだけではありません。臨床研究というものも存在しています。この2つの違いを、改めて簡単に見ていきましょう。

基礎研究とは、主に動物実験であったり、組織や細胞、分子レベルの実験であったりで臨床に直結することは少ないですが、その研究から波及した研究結果が、より多くの人を助ける可能性があります。まさに「基礎」となる研究なのです。一般的に、国際的な一流誌に載る論文は基礎研究が多く、ひとつの研究結果が大きな功績として扱われる傾向があります。

一方で臨床研究は、扱う範囲はある病気の限定した状況についての研究であることが多いため、応用の広がりは狭い傾向があります。一般的に基礎研究よりも小さい論文として扱われることが多いのですが、例外として、臨床研究でも無作為比較対象試験に代表される大規模な研究もあります。日本はこれまでは大規模臨床研究はあまり行われていなかったのですが、近年増加傾向にあります。

医師の仕事として、基礎研究と臨床研究のどちらが良い、悪いという優劣はありません。ともに必要であり重要であり、医学の発展にかかせないものなのです。

研究は、過去に世界で同じことを達成し発表した人がいた場合、ほとんど発表する意味がありません。もう既に明らかな事実として雑誌にも載せてもらえません。
よって競争の苛烈な研究分野では、同様の研究を他の研究グループも行っている可能性があり、いかにして自分たちのグループが先に世の中に研究成果を発表できるかどうか鎬を削っています。これは裏をかえせば、雑誌に載るということは、雑誌に載るということは世界で最初に研究を成功させたということで、その研究の第一人者となることができるとと言えます。これはすなわち、医師としてオンリーワンの存在であるということです。研究内容が患者さんや他の医師、また未来の医療に強い影響があるほど、オンリーワンとして価値が高いと言えるでしょう。

研究論文は、自分が医師としてオンリーワンの存在であることを、客観的に様々な場面で証明してくれるのです。

 

 

 

 

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新臨床研修制度と研究施行

医師にとって、研究とは何でしょうか。

近年では若手の医師を中心に医局に入らない人が多いこともあってか、人によっては研究のイメージが乏しかったり、なぜ研究が重要かはほとんど理解されていなかったりすることがあります。
これは、新臨床研修制度からつながる医局崩壊によって引き起こされたデメリットのひとつだとの見方もあるようです。

以前は、医師のキャリアパスとして大学院に入ることは最もメジャーな進路でした。

大学の医局では、医局員の医師達に医学部大学院への進学と博士号の取得を進めていました。院生にとって大学院にて学んでいる間は大学の研究室で研究を行うことがメインでした。研究は博士号がなくても自由に行えるものですが、一般的にはキャリアアップを目指す場合は、博士号の取得を目指すべきでしょう。それは、博士号取得をという明確な目標をもつことで集中して研究能力を身に着けることができることに加え、博士号自体にも非常に意味があるからです。

医局制度崩壊によって、大学院へのアクセスが減ったため、若い医師達が研究から離れる傾向というのが現在も続いています。この事態は、日本の医学研究の下支えを失うことになっています。

医師になってからでは、若手医師に研究の話をしようとしても臨床業務の忙しさもあり、なかなか話を聞いてもらえないと言います。ですが大学院等で研究を経験している場合、比較的興味を持ってもらいやすいという見方もあります。

そこで近年、大学では学生時代から研究に興味を持ってもらえるように、授業の一環として研究室に積極的に配属するなどで研究活動への参加を促しています。このような取り組みをしている大学の教育指導者たちは医学生に将来研究する際のイメージを具体的にもってもらえるように、莫大な労力をかけているのです。

 

 

 

 

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医師と勉強 その2

学生の勉強においては、試験に出る内容は授業で習った範囲のことであり、それ以上のことは問われません。限られた範囲の知識を憶える作業は大学入試まで行われてきた受験勉強と同じで、「答えのある問題」を解くのにすぎないのです。上限があり、答えもあるのが学生までの勉強の本質です。

しかし医師になってからの勉強は答えがありません。医学という学問には無限の広がりがあります。臨床や研究の世界では、答えがあるのかどうかすらわからず、知識はどこまで増やせば十分かという基準もありません。少しでも患者さんの利益になるように、少しでも研究成果を上げるために、また少しでも自分を磨いて他の医師と差をつけるためには、問題が何であるかを自分で設定し、あるかどうかすらわからない答えに向かって過去の知識を検索し進むしかありません。

大学までの勉強が知識の範囲が決まっていることを学ぶ「かごの鳥の勉強」に例えられるなら、医師になってからの勉強は無限の世界を羽ばたいて自分で獲物を狩る「大鷲のような勉強」と言えるでしょう。後者の勉強は、大変ですが自由でとても楽しい勉強です。

多くの研修医は医師になってからも答えのあるいわゆるお勉強形式の講義や実習を求めますが、それをしてるうちは他の医師と差をつけることはできません。他の人が気づかない問題に自分だけが気づき、他の人よりも多く考え、調べることで、他の医師より一歩リードしたより良い医師もしくは研究者になることができます。

 

 

 

 

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医師と勉強 その1

日本で医師として働くためには、既定の教育機関に通うなどの資格を満たす必要があります。そのため医師である皆様は、大学へ通い、勉学に励んでいたはずです。

大学での勉強は「学問」であるという意見もあると思いますが、大学生も含め学生の勉強は「お勉強」であると考えられます。学生は勉強している内容を誰かに実践して使っているわけではありません。つまり、プレイヤーではありません。
「試験」は、この段階でのお勉強を学生たちになんとかやらせるために大学の先生たちが使う手段なのです。試験は所詮知識を問う以外にやり方がなく、また問う内容が単なる知識であるため、試験の点数がよいからといってその人が社会人として仕事をする上で優秀であるとは限りません。

冷めた見方をするならば、大学の先生方の方針は「大学時代など勝手に自分で勉強して医師になる準備をすべきだ」というものと考えて良いでしょう。

しかし、実際には先生たちは少しでも学生に有益な勉強をして、将来自分で考えて行動するための下地となる知識を得て欲しいと考え、わざわざ試験をしてくれているのです。

いつかこの知識が役に立つかもしれませんし、学問として医学を学ぶ楽しさはあるでしょうが、医師になってから学ぶことと比較すると様々な面で雲泥の差があるでしょう。

大学を卒業してから医師として患者さんを担当して臨床知識を増やしたり、研究者として研究に必要な知識を増やすことは、非常に実践的になる傾向にあります。ですが学生時代の勉強が無駄であったかというとそうではなく、あくまでその時代の努力があったからこそ、現在の環境があると言っても過言ではないはずです。

 

 

 

 

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医師教育ステップのベクトル

医師教育には「臨床」、「学術・研究」、「施設」というベクトルが存在します。
これらのベクトルは、まずは別々に考えてから、最後に統合して考えてみるべきでしょう。

医師の臨床のステップは「医学生」、「研修医」、「専門医研修医」、「専門医」という先輩から後輩への流れがあり、「専門医」に近い上流を経験した先輩であるほど、後輩に教えられる内容は豊かになるはずです。

学術や研究におけるステップの流れは、「学会発表」、「論文執筆」という2つのステップがあります。

働く施設という観点では、「研修病院」、「専門医研修病院」、「国内の一流専門施設もしくは研究機関や大学院」、「海外の施設」というステップがあります。

教育においても、「臨床」、「学術・研究」、「施設」というベクトルを意識することで、自分のキャリアステップをより明確に捉えることができ、先輩にどんなことを聞けば良いかもわかりやすくなるでしょう。

人生において、経験は貴重なものです。
研修医が、先輩医師がそれぞれどのような経験を積んできたかを知っていれば、誰に何を聞けば良いのかがよくわかるでしょう。
様々な経験をした先輩と親しくなるのは、大変有意義であると言えるかもしれません。

 

 

 

 

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教育のステップを意識する

教育にはステップが存在します。
先輩医師は後輩に実践的な仕事上のノウハウを踏まえた知識を教えるため、先輩医師が実際に経験したことを中心に教えることになります。

医学部の5~6年生の臨床実習で学生に教えるのは、研修医以上の医師、研修医を医師教えるのは研修終了以上の医師、専門医研修医を教えられるのは各診療科の専門医以上の医師です。

そこで教えられる内容は、一般的な診療における基本的な内容です。

例えば、電子カルテの使い方やデータの大まかな読み方、基本的な診療へのアプローチ方法などです。学生や研修医の教育を担当する医師が専門医研修を終えた5~6年目の医師ならば、これらの内容の他に、その専門科を選んだ理由といったキャリアパスについての教育も行うことでしょう。

先輩医師は、経験が豊かであればあるほど教えられる内容が豊かになる傾向にあります。
専門医研修を終えて専門医を取得したり、大学院に行って研究をしたり、国内外の一流施設で勉強したりした経験があれば、そういった経験をするための実践的なノウハウを教えられるだけでなく、進路決定の際の心構えについても後輩にアドバイスすることができることでしょう。
より高次元のことを経験し、教えることのできる先輩は師匠とも呼べる存在になるはずです。

教えられる後輩の立場から考えると、物事を教えてもらう際、相手が自分より少し立場が上の人であれば、仕事の実践的な部分を教えてもらえるでしょうが、それ以上のことをその人から教えてもらうことは難しいかもしれません。もちろんこれは一概にはいえませんが。

専門医研修を受けたいなら、それ以上の経験がある人、留学がしたいのなら留学経験のある人、研究がしたいのなら研究経験がある人、というように、ステップの構造を意識して、自分が何を教えてもらいたいのかを考え、だれに教えてもらうかを選ぶことが大切です。

 

 

 

 

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医師の業務

医師として既に勤務経験がある方ならば言うまでもなくご存知でしょうが、医師の仕事は臨床だけではありません。

医師には大きく分けて主に3つの業務があるといわれています。
その業務とは、「臨床」、「研究」、「教育」です。

業務の中でも、やはり臨床医として診断と治療を行うことがほぼすべての医師にとって最も基本となる仕事です。
大学の医学部における医学生への教育内容も臨床能力の養成を重視していますし、医師国家試験は臨床能力を担保するための試験です。
このように、国家からも社会からも医師全体にまず求められるのは、患者さんへの臨床診療であると言えます。

一方で、キャリアパスの観点から考えると、臨床能力は、基礎研究や官僚になった医師を除く全ての医師にとって「もっていて当然の能力」です。

多くの医師は臨床診療ができなければその先の仕事をすることはできません。
臨床能力があることが前提条件で、その上に「研究」や「教育」があるのです。

 

 

 

 

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日本の医師の働き方の歴史

医師としての働き方の方針を考える前に、日本においては医師が以前はどんな働き方をしていたのかを知っておくのもいいかもしれません。

新臨床研修制度が始まるまで医師というのは、ほぼ全てがどこかの医局に属していました。そのため、大学病院の各科の教授と医局が、医師の人事を握っていたと言ってもいい状態でした。

医局と聞くと、テレビドラマで見るような院長回診の様なイメージが世間一般では強いのではないでしょうか。

かつての医局は、教授という一有力者に准教授以下の全ての医師が従うという、会社でいうならワンマン経営に近い構図のものが通常でした。大学病院という「本部」があり、世の中の市中病院のほぼ全ての診療科は、それぞれどこかの大学病院の各診療科から医師が派遣された大学医局の「支部」のような状態で、この支部を「関連病院」などと呼んでいます。

人事権はあくまで大学にあり、派遣先の病院長といえども大学医局には逆らえないことが多く、逆らえば医師を大学医局に引き上げられて、運営ができなくなるような力関係が存在していたのが実情だったという話もよく耳にします。

 

こういった状況は、医師の転職にも多大な影響を与えていました。

昔は世の中ほぼ全ての病院が大学医局に人事を依存する関係にあり、人事権が医局にあるのですから、大学医局から斡旋されない限り、個々の医師は病院への就職自体がなかなか難しかったのです。

医局を介さずに就職先を探すとなると、医局と無関係に存在する個人経営の小さな医院民医連やグループ経営をしている病院などの限られた選択肢しか残らない状態でした

かつての医局制度下では、ある程度の規模の大きな大きな病院は全て医局の支配下にあり、良い経験を積める病院で働くには、医局に入らざるを得なかった窮屈な過去があったのです。

 

現在でも、こういった状況が色濃く残る医局が無いわけではありません。

ですが段々と変化を遂げている医局があったり、医局に頼らずに仕事をする医師が増えたりしているのも事実なのです。

 

 

 

 

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